外出支援―ボランティアさんの協力を得て
開設以来、車を利用してご利用者さまの外出支援をお手伝いしてきました。外出のお好きな方々対象ですので、乗車された時から心弾む様子が分かります。「出発進行」と声を掛けてくださったり、お好きな唄を口ずさんだり、外の景色に見入ったり、饒舌になったりされるご様子を見るととても嬉しく思います。ドライブを楽しまれた後公園や神社仏閣などの目的地で散策したりレストランで食事を楽しまれたりもします。
私事ですが今年のゴールデンウィーク明け頃から視力低下があり、大学病院で精密検査を受けると手術を勧められました。1週間の入院が必要で合併症などのリスクもあります。しかし進行は緩やかでこのままでも運転は可能ですとの説明。迷った結果、経過観察を選択しましたが、大切なご利用者さまをお乗せして万一事故でも起こしたらたいへんとしばらく外出支援を自粛しておりました。そこへ弊社の社外取締役藤井貞雄さんから少し時間ができたので何かボランティアをしたいとお申し出がありました。彼とは公私含め半世紀近いお付き合い、温厚な人柄で安全運転、早速ボランティアをお願いし小職の外出支援を復活した次第です。
10月23日、最初の試みには三鷹のスタッフと共に西田部長も同行、1階のAさん、Yさん、2階のHさんと深大寺参拝にご一緒しました。西田さんとYさんが秋の童謡を歌い始めると皆が唱和車内は一気に盛り上がりあっという間に深大寺到着。境内を散策、お賽銭を投げ入れて真剣にお祈り、Aさんはおみくじをひき、HさんとYさんは交互に車いすを使用されました。茶店の縁台でお茶を一服、その後天ぷら蕎麦をとてもおいしそうに召し上がっていらっしゃいました。
10月29日は中野2階。延び延びになっていたKMさんからのリクエストが漸く実現し、KTさんにも同行して頂きました。行く先は石神井公園三宝寺池、KMさんは木道では車いすから降り自立歩行。「緑がいっぱいで空気が美味しい」、「東京でこれだけの自然が残るのは珍しい。」とお二人の会話も弾んでいるようでした。
秋晴れ好天に恵まれ紅葉を愛でカワセミの飛来も鑑賞でき、帰路立ち寄ったレストランのランチも美味しくご満足頂けたようです。
11月6日、西荻3階のTさんと1階のAさん。行く先は石神井公園三宝寺池。車椅子から降りたAさんは「木道が歩きやすい」、「空気が美味しい、緑がいっぱいだから深呼吸しなきゃ」、「小鳥の声が可愛い」、「こんなにいいところがあるなんて知らなかった」、「ここはどこ?西荻からどうやって来ればいいの?」
とおっしゃっていました。Tさんは「石神井公園には何十回も来たことがあるけれど、三宝寺池は初めて。こっちの方が自然が残っていいね」と、とても喜んでおられました。
11月10日は三鷹3階Iさん、Kさん、Sさん、スタッフ2名が同行しました。生憎の雨模様、予定していた深大寺からビル内駐車場の完備した田無アスタに目的地を変更。緑いっぱいの公園などと比べると感激度は薄く少し残念ではありましたが、久しぶりのウインドウショッピングとランチを楽しんでいただけたと思います。
みなさまの喜ぶ笑顔が見られる外出支援をボランティアさんの力を借りて復活できたのは小職にとっても嬉しいことで、今後も継続し、ご利用者さま共々楽しみたいと思います。ご一緒されたことのない方もリクエストがおありでしたら、是非お声がけください。又、ご家族のご参加も有難く歓迎致します。
取締役会長 吉田 佑一